6月1日(火)夜8時より、オンラインzoom形式にて本センター朝鮮文化研究室の主催による「朝大文学cafe第4回読書会・魯迅「故郷」を読む」を行いました。

第3回の好評を受け、今回も朝鮮学校の教科書に収録された作品を取り上げました。

今年朝鮮大学校外国語学部日本語学科を卒業し大阪朝鮮中高級学校に赴任した金春華先生の卒業研究内容報告をもとに、李英哲教授(外国語学部)の補助報告、そして今回外部ゲストとして高和政先生(中央大学付属高校)をお招きしコメントをいただきました。

朝大教員と学生、そして多くの各地朝鮮学校の先生方、また日本人の講師の方など、およそ40名の参加のもと大変盛況な会となりました。

歴史的・社会的背景と魯迅の経歴を重視した作品研究と教材採録史、朝鮮学校および日本の学校での授業の実際についての報告と議論、現行の朝鮮学校教科書からはすでに抜けた「藤野先生」との関連、高2教科書に収録された「蟹工船」の小林多喜二と魯迅の関係、高級部国語教科書に収録された《운수좋은 날(運のいい日)》の作者・玄鎭健など朝鮮文学と魯迅の関連など、中高授業内容の連続性・継承性や、朝鮮語―日本語―歴史授業の立体的な関連付けなどについても言及がありました。

朝鮮学校先生方の教材・教育研究の一助となったなら幸いです。広く各地の朝鮮学校教員も参加できるこうした勉強会を今後も意欲的に企画してきたいと思います。