1月30日(火)、現代朝鮮研究室の主催で講演会「〈第三世界〉論」を開催しました。
講師は当校外国語学部に長らく勤務されフランス語および国際関係論を担当されてこられた高演義先生。当初講演会は対面での開催を予定していましたが、先生が病床に伏されたため、急遽病室で講演していただき、その動画を視聴する形式をとりました。
講演では、いま地球規模で起きている様々な問題群の背景には「近代化」論VS「第三世界」論という思想闘争の歴史があり、「第三世界」論を理解することこそが複雑な国際情勢を読み解くうえで鍵となるとしたうえで、第三世界の思想家たちが提唱した思想と非同盟運動の歴史について詳細な解説がありました。最後にこれからは大国の力では平和を構築することはできない、第三世界に属する数多くの小国の連帯にこそ、新たな国際秩序、真の世界平和を実現するための答があると述べました。
講演内容と関連して、高先生の著書『〈民族〉であることー第三世界としての在日朝鮮人』(社会評論社)と、訳書エドモン・ジューヴ『第三世界』(文庫クセジュ、白水社)を読まれることをお勧めします。